僕らの現実非日常?

誰かこのロマンティックを止めてくれ

狂ってしまった友人たち

すまねえ。ちょっと最近スマブラが忙しい。そんな人生を送っている。今週、東北へ旅行に行くんだけど、必要な荷物にまず上がったのがスマブラ。もう旅行なんて行かないで家でやってろよって思うくらいスマブラをやっている。

旅行と言えば、どこかへ出かける際に率先して予定を組んでくれる人っているじゃん。それが俺らで言うと池田なんだ。高校時代からの友人で勉強もできて、それなりに運動もできて、今はシェフをやってる。飲みに行った時もりょうがが頼んだサラダを取り皿に分けて、空いたグラスを端っこにやって、たまに知らない間に会計を済ませたりと、女子力と男子力を兼ね揃えたハイブリット的な男だ。今回の旅行も池田を中心に予定を立てている。そんなしっかり者の池田であるが、実は狂ってるんじゃないかって思える体験をした。その時の話だ。

 

これは俺とりょうが、そしてジョンと池田の家へ遊びに行った時の話だ。ドアを開け、部屋へ入る。短い廊下を歩き、リビングへ。広すぎず狭すぎず、一人暮らしにちょうどいい広さだ。

 

池田「コーヒー入れてくるよ」

 

当然と言えば当然なのかもしれないが、友達に飲み物を提供するなんて、下衆な俺たちにとってはもうすごいおもてなしだ。東京オリンピックは池田ん家でやっても誰も文句は言わないだろう。

池田が廊下にあるキッチンでコーヒーを用意している間、周りを見渡す。本棚に入りきらない本が積んであり、パソコンが置いてあり、人をダメにするクッションが置いてあり、そして、

 

耕平「ルンバだ」

 

ルンバが置いてあった。いや、正確にはルンバに似た何かがあった。自然と小声になる。

 

りょうが「おい、これなんだ」

 

りょうががルンバに似た何かに触れようとした瞬間、池田が叫ぶ。

 

池田「触らないで!」

 

一同驚き、池田を見る。池田はコーヒーをテーブルに置きながら言う。

 

池田「ルンバがルンバじゃなくなっちゃう・・・」

 

さて、何を言っているのだろうか。リツコの、”やめなさいシンジ君!人に戻れなくなる!”というセリフが脳裏をよぎる。元々ルンバじゃないけど。

 

耕平「どういうことだ」

 

池田「そのままの意味さ・・・」

 

そう言うと、優しくルンバに似た何かを持ち上げる。すると胴体が外れ、100均で売ってる小さいローラー付きの何に使うかよくわからないやつが、俺が小学生の頃それをロープで2個つなげて、それに乗って坂道下って死にそうになったあれが現れた。(正式名称不明)

 

池田「このローラーに桶を乗せただけなのさ」

 

なぜそれを作ったのだろうか。20代後半、一般的な人々は結婚を視野に入れて生活をしている年代。そんな中彼は、なぜよくわからないローラーに桶を乗せて、ルンバに似た何かを作りあげてしまったのだろうか。

 

耕平「これ、ルンバなのか?」

 

池田「ルンバだよ」

 

嘘じゃん。絶対嘘じゃん。だってさっき言ったじゃん。ローラーに桶乗せただけって。しかし池田は笑っていなかった。こいつ何言ってんだって顔をしていた。

 

りょうが「すげえ!今のルンバ現役時代より足速そう!」

 

現役時代ってなんだよ。しかもスピード感出ても困るだろ。時速30kmとかで動かれたら怖いわ。原付かよって。

 

ジョン「道理で埃1つないわけだ」

 

だから違うじゃん。確かに綺麗な部屋だけど違うじゃん。むしろこいつ散らかす原因になり兼ねない存在だろ。

俺は人形に名前を付ける行為を思い出した。もちろん俺はやったことないが、小さい女の子とかやってそう。それかなって思った。

 

耕平「・・・そうか、ルンバちゃんか!よろしく!」

 

池田「・・・」

 

りょうが「・・・」

 

ジョン「・・・」

 

違ったみたい。

 

なんか校長先生が生徒が黙るまで待ってる時の顔してる。

 

池田「お前、ルンバ見たことないのか」

 

そっくりそのまま返したかった。中国製のルンバも驚くほどのルンバを作り上げておいて、本物の話を出してくるなんて。でもそれを言える空気ではなかった。なぜならみんな笑っていなかった。

俺は昔の話を思い出した。池田はポルターガイストというものを経験している。もしかしたら霊に取り憑かれやすい体質なのかもしれない。そして池田同様、ジョンとりょうがも何かに取り憑かれてしまったのかもしれない。この部屋で、きっと霊と調和が合ってしまったのだろう。思い返せば池田が”触らないで!”と叫んだ時、俺はここだけの話”ジョンの足って意外と臭いな”って思っていた。それ故、調和が合わなかったのかもしれない。

 

そんなことを考えていると、池田がトイレへ向かった。そのタイミングでりょうがが我に返ったかのように表情、そしてトーンを変えて小さな声で言う。

 

りょうが「なぁ耕平!」

 

少し安心した。何か得体の知らない恐怖を俺1人で感じていた。何かに取り憑かれたかのようなみんなを見て、不安でいっぱいだった。そんな中いつものりょうがが、帰ってきた。この謎の現象を一緒に解決しよう。そう思った。もし池田が何かに取り憑かれていうのなら、共に助け出そう!そう決意した。

 

りょうが「ルンバってさ、昔のサッカー選手だよね?」

 

耕平「それはドゥンガな」 

 

現役時代ってそういうことかよ。

 

そりゃもう10年もつるんでるんだもんな、池田もりょうがや友一に感染しても致し方ないわ。俺も気をつけよっと・・・。(ルンバちゃんか!よろしく!)