僕らの現実非日常?

こーへえと仲間たちの日常

流行に乗らなくても平気さ

 

車で出かけるパターンは3つある。

1つ目は泰一の車(母親の)

2つ目は友一の車(じいさんのお下がりのポンコツ)

3つ目はりょうがの車だ(ボロボロ)

 

ちなみに俺が1番好きなのはりょうがの車である。なぜなら唯一の喫煙車だからだ。

 

恥ずかしながら俺は結構なヘビースモーカー。もちろん今も吸ってるし、さっきも吸ってたし、その前も吸ってた。前前前世はタバコだったに違いない。

 

俺の他に友一とりょうがも吸う。

 

しかしタバコを吸わない人から見ると、いい迷惑だろう。今後もルールを守りながら楽しみたいと思っているので、どうか許してほしい。

 

 

いつものようにりょうがの車に乗り込む。

 

メンバーは害3人と泰一だ。

 

車を走らせながら、りょうがが言う。

 

 

りょうが「てかよ、泰一も泰一のかーちゃんもタバコ吸わないのに、泰一の車が喫煙車っておかしな話だよな」

 

 

 

不思議そうな顔でボヤくが、泰一の車は禁煙車だ。

 

 

友一「そうだよね!いつから吸えるようになったんだっけ!?」

 

 

何度も言うが、泰一の車は禁煙車だ。

 

 

泰一「確か2年くらい前からだと思う」

 

 

禁煙車じゃねーのかよ!!

 

お前が言うならそりゃ喫煙車だわな!

 

 

ましてや泰一のかーちゃんはタバコをやめた人間だぞ!

1番迷惑してるのはあの人だよ・・・。

 

 

ため息をつきながら、タバコに火をつけようとする。

 

 

耕平「あれ」

 

ルームミラー越しに後部座席に座っている俺に視線を向ける。

 

 

りょうが「どうした」

 

 

耕平「悪い、ライター貸してくれ」

 

 

ちょうど信号で止まり、りょうががポケットを探る。

 

 

 

そして、出したそれを咥える。

 

 

りょうが「俺アイコスだから火ねえよ」

 

 

使えねえ。

 

 

りょうが「ちなみに言うと吸い殻そのままゴミ箱に捨てるから灰皿もねえよ」

 

 

ほんっと使えねえ!!なんでよく乗る俺と友一のこと気遣わない!?

 

 

友一と目が合う。なんかニヤニヤしている。とても、とても気持ちが悪い。

 

 

そして例のものを出す。

 

 

勝ち誇った顔でアイコスを咥える。

 

 

耕平「念の為に聞くけど」

 

 

友一「ないよ!!ぎゃははは!!」

 

 

耕平「まだ聞いてない!控えめに言って死ね」

 

 

仕方ない。コンビニ寄って買おう。

 

そう思っていると、助手席に座っていた泰一からライターが渡される。

 

 

誰が予想していただろうか。タバコを吸わない人が、タバコを吸わない人だけがライターを持っているというこの状況を。

 

 

泰一「備えあれば憂いなしだ」

 

 

なぜ、タバコを吸わない人からそのセリフが出る。何の備えだ。

 

 

ライターを受け取る。車内の灰皿の有無なんて関係ない。携帯灰皿を持っているからだ。喫煙者が携帯灰皿を持つことは常識だ。

ましてやここはりょうがの車の中。その辺にポイ捨てしても何ら問題はない。

 

泰一は後ろを軽く振り向き少し笑みを見せる。

 

 

そうだ。流行に乗る必要なんてない。仲間がいれば、それでいいのだ。

世間で何が流行ろうが、俺たちは俺たちが楽しいと思うことをやればいい。

 

一緒に楽しめる仲間がいるなら、それ以上の幸せはない。

泰一は俺のために、この状況ではもはや俺だけのためにライターを用意してくれていた。

 

さっきまでニヤついていた友一はつまらなさそうな表情を見せる。

りょうがはもうどうでもいいらしい。

 

 

耕平「ありがとな」

 

 

泰一「気にすることはない」

 

 

こうして今日も、楽しい1日が送れそうだ。

 

タバコを咥え、泰一から借りたライターを先端に向ける。

 

 

 

 

 

耕平友一「火つかねーじゃん!!!」