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僕らの現実非日常?

こーへえと仲間たちの日常

コンビニで人が倒れた

 

俺は高校生の時、旅館やホテルでバイトをしていた。部活を引退(正確には大会2週間前に辞めた)あとは、池田と居酒屋でバイトをしていた。そして大学生になるとバイトできる時間が限られ、自ずとコンビニでの夜勤をするようになった。1年ちょっと勤めると、夜勤が減りその穴を埋めるべく、翔平が入った。

 

そして今回の内容はその翔平と入っている時に起きた事件の話である。入れ替わりの激しい夜勤の中では、俺はもう古株だった。

本来、友達同士の夜勤はどうなのかと、思われがちだが当時週4で入っていた俺のシフトの相方は翔平と、もう1人は中学の同級生というまさに最強の環境でのバイトだった。もちろん、仕事は仕事だ。大学生にもなればそれくらいはわかる。やるときはきっちりやる。やらないときも適当にやる。適当にだがやる。

 

翔平が仕事に慣れてきた冬の頃だ。1人のお客さんがフラフラと店内に入ってきた。どう見ても様子がおかしい。と、思うのが普通の意見だが、俺の周りにはもっとおかしいやつがたくさんいるため、特に気にも留めない。

この少し前は友一が泰一を肩車して来店したと同じ夜勤のやつから聞いている。耕平さんのこと探してましたよ。とか言われた時には、ああ、もうあいつ帝王切開してやりたいって思ったくらいだ。

 

そして俺の周りのおかしなやつ、すでに2人出てきてしまっているがさらにそのうちの1人である翔平が言った。

 

翔平「あの人、すごいフラフラしてるけどエヴァ酔いでもしたのかな」

 

それを真顔で言う。この世にわからないものはないと言わんばかりの、つまらなさそうな表情で、つまらない冗談を言う。

 

耕平「・・・初号機っぽいよな」

 

そしてそれをも凌駕するほどのつまらない冗談で返す。

 

ひとしきり店内をフラフラした後、ちょうど店内の真ん中で横になり、睡眠を開始した。世界の中心で愛を叫ぶかのように、店内の中心でいびきを掻き始める。You love foever瞳を閉じてぐっすり眠っている。

 

さて、午前2時、踏切に望遠鏡を担いで行かず、真面目に仕事をしている俺たちの様子を見てみよう。

 

 

耕平「あの野郎俺たちが眠たい目擦って仕事してる目の前で寝やがったぞ!」

 

 

翔平「しかも棚と棚のちょうど間だ。あれじゃああそこ通れない!カビゴンかよ」

 

 

耕平「ポケモンの笛買ってくるしかないな」

 

どうやらさほど焦っていない様子だ。とは言え、このままでは他のお客さんに迷惑になってしまう。だからと言って触って起こすとなるとこれまた面倒になるのが日本の法律だ。具体的に、触って痴漢容疑で捕まる可能性がないわけではないんではなかろうかと考察できると思う。

 

直ちに警察に連絡を入れる。店内で横になって寝てしまった人がいる。と。声を掛けても起きる様子がない。と。さすがは日本の警察、何か起きた”後”に動くプロフェッショナル。すぐに出動するとのこと。近くに警察署がないため、どうやら15分ほどで到着するらしい。

 

不幸中の幸い、夜中ということもあり、お客さんは少ない時間帯だ。俺だって人の気持ちになって考えられる。恐らくお酒にやられてしまい、羞恥を晒す羽目になってしまったのだろう。あまり人に見られたくはないはずだ。

気を利かせてか、店内の暖房の温度を少し上げ、翔平がお店の白いジャンパーを掛け、顔には白いタオルを置いていた。

これでもし、他のお客さんが来ても、その人のプライドは守れるだろう。

 

翔平の気遣いの甲斐あってか、

 

完全に死体だ。

 

相変わらず鼻歌は絶好調だが見てくれは、

 

完全に死体だ。

 

耕平「ちょっと、あれどうなんだよ」

 

 

翔平「俺だったらあの醜態晒すなら死んだほうがマシだ」

 

 

耕平「だからって殺すことねえだろ。せめて目だけ隠そうよ」

 

確かに。と、殺すことねえだろを否定せず、目が隠れるように白いタオルをかけ直す。そのタイミングで入店のベルが鳴る。時間はちょうど警察に電話をしてから15分ほど。入り口を確認すべく、レジの方へ戻る。

 

するとどうやらお客さんのようだった。バッドタイミングだな。そう思っているとそのお客さんは入ってくるなり、入り口で横になり眠りについた。

 

 

いらっしゃいmなんなんだよ!!!

 

 

否、再び入店のベルが鳴ると同時に警察官が到着した。

 

警察官「こんばんはー。あちゃーこりゃひどいね」

 

入り口で眠りたてホヤホヤのお客さんを見て、警察官が苦笑いをする。

 

耕平「あ、いやその」

 

 

警察官「ん?どうした?」

 

 

耕平「その人じゃないんです」

 

流石に予想しなかった出来事に言葉がすぐに出てこない。脈がないと思っていた好きな人から告白をされた時、こんな気分なのだろうか。

 

 

耕平「いや、その人もですけど」

 

先客の方へ視線を向けると、その横で翔平が目を細め不思議そうな顔でこっちを見ている。

 

もう一人の警察官が、先客を発見する。

 

 

警察官「おいおいビジネスホテルかよ」

 

いや例え天才。まさにそれ。品揃え、宿泊料金共に日本いや、世界一のビジネスホテルだよ。先客に関しては掛け布団掛けてるからね。まさに今夢の中で運命の人と出会ってる最中だよ。現実世界でも運命を変える人と出会ってるけど。

 

その後のことはもう警察官におまかせ。起こされた2人は職務質問を受けながらなんか仲良さそうに話してた。

 

翔平曰く

 

先客「今のうちに逃げようぜ!」

 

後客「いいっすね!」

 

なんて話してたらしい。どうやら先客が先客だけに、先輩らしい。

 

お酒って怖いね。

さて、俺たちも仕事に戻ろう。

 

よし!と気合を入れ直す俺に

 

翔平「んじゃお先休憩入るね~」

 

そう言い、彼は眠りに行った。

 

先客の横で少しウトウトしてたのは内緒にしておいてやるよ。

 

 

 

 

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