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僕らの現実非日常?

こーへえと仲間たちの日常

可愛くないとかタイプじゃないって遠回しに言うなら何が良いの?

珍しい人から連絡が来た。高校の時の1つ上の女の先輩からだ。元気にしてる?と言う些細な一言から始まった。俺は先輩との共通の友人、俺からすれば先輩の、結婚式かなんかの話だと思い、すぐに返信をする。しかし話は思わぬ方向へ進んだ。
どうやらその先輩の友人の1人が、俺の連絡先を知りたいらしく、それの許可を得に来たとのこと。これだからモテる男は辛いぜ、とモテる男の気持ちを演じるも内心は少し浮かれる。とは言え、もしかしたら落し物か何かを拾ったなど全く好意を抱いていない可能性もある。と、いろいろ考えていると、追記が来る。

先輩「どうせ彼女いないでしょ?」
おいおい、久しぶりに話すのになんて失礼な人だ。どうせってなんだよ。
しかし、これで好意を抱かれてるであろう可能性がぐんと上がった。果たしてこんなやつのどこがいいのか。

先輩「あんたにはもったいないくらい可愛い子だよ。損するよ〜?」
もう面倒なやつだ。少し待ってくれ。
とりあえず、LINEのグループに相談してみよう。

耕平「ってことなんだけど」
すぐに既読が2。既読は付くが、問題は誰が読んだかである。

友一「で、その人は何カップなの?」
ハズレだ。よりによって、ハズレを引いてしまった。

耕平「知らねーよwそんなのいきなり聞くかよ」
神にもすがる思いで、あと1人の存在がまともな奴と願うが、よくよく考えればまともな奴などいなかった。いや、池田はもちろんまともであるが、こう言った話は無縁のやつだ。つまりこの場合は最も不要なやつだ。とは言え、今日は日曜、日曜休みなんて社畜のあいつに関して言えばあり得ない。

池田「聞けよ!お前それでも男か!?」
またしてもハズレだった。youtuberヒカルが行った祭りくじの中身と、このLINEのグループの中身は同じだ。
友一「とりあえず、聞いてみなよ。何か新しい発見があるかもしれないよ」

耕平「新しい発見って胸の大きさわかるだけだろ」

池田「お前はどうしたいんだ?」

耕平「どうしたいって言われるとな…」

池田「もしも、お前の好みじゃ無かったとする。その時は泰一を紹介してやれ」

耕平「なるほど」
俺は彼女がどうしてもほしいと言うわけではないが、泰一はどうやらどうしてもほしいらしい。そして泰一の仕事やら趣味やらでの出会いは期待できないと、本人は言う。実際のところは本人以外わからないが。

池田「そしてその場合、より細かく相手の情報が必要になる。お前は友達のために自分を犠牲にできる男だと俺は信じてる」
よくわからない池田のこの一言に奮い立つ。

耕平「わかった」
LINEの相手を先輩との画面にする。この時点で既に俺の目的は泰一のために相手の情報を聞く体制に入っている。対して相手は、俺から連絡先を教える許可を得る体制だ。まさに両者攻撃態勢。戦いの火蓋は切って落とされた。

耕平「胸は大きいですか?」
先制攻撃を仕掛ける。すぐに既読が付き、そしてすぐに返信が来る。

先輩「私?」
なわけねえだろ!なんでいきなりあんたの胸の大きさ聞くんだよ。会話の流れでわかるだろ。

カウンター1発K.Oだ。

耕平「違います。その人の胸です」

先輩「まぁ私よりは大きいかな。悔しいけど」
知らねえよ。まずあんたの胸の大きさ知らねーよ。

耕平「先輩は、いくつですか?」

先輩「結局私の聞くんじゃん」
ほんとだしww結局聞いてるのこの人の胸の大きさだしww

先輩「ちょっと耕平、いきなりそれっておかしいんじゃない?」
ですよね。はい。俺もそう思います。さすがにいきなり胸の大きさを聞くのは失礼だし、下品な話だ。

耕平「すまんが胸の大きさはシークレットのようだ」


池田「そうか。まぁ胸の大きさは仮にxとしておこう」
方程式かよ。

友一「次に気になるとすれば、見た目だよね」

耕平「大多数の人は胸の大きさよりまず顔を聞くよね。なんて言うか、下品じゃないし。あと可愛いと言ってた」

池田「まぁその大多数漏れただけだろ。可愛いと言っても好みがあるしな。行ってこい」
画面を変え、送信する。

耕平「その人の写真ありますか?」
今度はツッコミの隙を与えないような言葉を選ぶ。ちょっと待ってね、と言い10秒もしないうちに可愛いでしょ?と一言添えて写真が送られて来る。もうすでに準備していたようだ。

写真をシェアする。悪用ではない。

池田「お前は、可愛いと思うか?」

耕平「思わない」

池田「悪いが俺も思わない」

友一「俺も!!」
ひでえ話だ。だがこれはあくまでも頭のおかしな人達の意見だ。なんと言うか、The女の子と言う感じだろうか。たまたま俺たちの好みではなかっただけの話だ。

ちなみに俺は、花を摘むような女の子より、棒を振り回して猿と追っかけっこしそうな女の子の方が好きだ。女の可愛いと男の可愛いは違うし、そもそも可愛いの基準なんて人それぞれだ。

それに人は見た目ではない。説得力の欠片もないが、俺はそう思っている。しかしこの場合、相手の情報が少なすぎる。それが顔だっただけだ。

耕平「さて、なんて返すべき?」
これで可愛いね、と同意してしまえばその気にさせてしまう可能性がある。だからと言って可愛くないと言うのは、直球すぎて失礼だ。タイプではないと言うのはもう絶望感を与えることにしかならない。見た目を変えるなんて金のかかることだ。
さすがにこれには池田も慎重になっているようだ。とは言えこいつは俺以上に女心がわかっていない。考えたところで、池田の回答は期待できない。となると友一か。

友一「その子を褒めつつ、泰一を紹介するってのは?」

耕平「どんな感じに?」

友一「んー、すごく可愛いからお礼にその子に俺の友達紹介するね!みたいな?」

耕平「2017年意味不明大賞だわそれ」

池田「言い方さえ変えれば自然な感じになるかも」

耕平「どんな感じに?」

池田「そうだな、めっちゃ可愛いからお礼にその子に俺の友達紹介するね!みたいな?」

耕平「関西チックになっただけやん。真面目に考えろ。お前も2017年意味不明大賞狙ってんのかよ」
とにかく、可愛くない、あるいはタイプでないをオブラートに包んで言わなければならない。デブをぽっちゃりと呼ぶような、ハリセンボンのはるかを堀北真希と言うような、この場合オブラートどころか餃子、いや小籠包並みに包んでる気もするが。

 

とりあえず、一旦泰一を紹介するというプランは置いておこう。まずは目の前の高い壁を越えなければならない。超えるために泰一は荷物にしかならない。

耕平「オブラートに包む感じあるいは遠回しに言う感じで頼む」

池田「オブスラートだから無理」

耕平「中身丸見えの包み方だな」

友一「遠回しに言うけど、タイプじゃないぃぃぃ~!とか?」

耕平「めっちゃ近道だしそれビブラートじゃねえか。どの辺りが遠回しなんだよ」

友一「遠回しに言うけど、ってところ!」

耕平「そうだな。俺が悪かった」

りょうが「一連の流れは読んだ。この場合好きな人がいるってことにするのがいいだろう」
気づくと既読が3になっていた。さらっと現れ、助言をする。

耕平「なるほど。そうすれば可愛いと褒めまくった上で、断ることができる。誰も傷つけないで済む!」

池田「これはなかなかいい考えだ。俺も使う時が来たら借りるぜ」
早速先輩に送る。

耕平「すいません、電話してました。すごい可愛いです。けど俺他に気になってる子がいまして…」

先輩「そっかー。わかったよ。じゃあすごく可愛いって言ってたって伝えとくね!」

女とは都合のいい生き物だな。じゃあまたね。はい、お元気で。そう言い合い、別れを告げた。
何はともあれ、この窮地を脱出できた。使えなかった仲間たちにも礼を言っておこう。

耕平「なんとかなったっぽい。ありがとなみんな」

池田「ってことは泰一紹介するターンだな」

耕平「忘れてた」
男とは自分勝手な生き物だな。

 

結論、他に好きな人がいると言えば現状は乗り切れる。

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