僕らの現実非日常?

誰かこのロマンティックを止めてくれ

携帯をなくした俺のために彼らは。ー持つべきものは友であるー

カーテンの隙間から太陽の光が差す。日曜日。時計を見ると9時を回っている。寝ていたソファーの上で伸びをしていると、ベッドで寝ていたりょうがも同時に目を覚ます。昨日は友一の家で夜遅くまで遊んでいた。あいつの部屋では狭すぎて3人寝れないため、りょうがはうちへ泊まりにきた。

りょうが「お前今日何時に出るの?」

耕平「わからん。メールが来る」

この日は昼過ぎから、当時付き合っていた彼女とデートの約束があった。りょうが1人では、邪魔しようと考えないようで、昨日のうちに解散して正解だった。
さて、もう既にメールが来ているかもしれない。そう思い携帯を探す。しかしどこにも見当たらない。

耕平「あれ?携帯がない」

りょうが「てめえなんでも人のせいにするんじゃねえ!」

まだしてねーわ。これからだわ。ただ、2人ともすぐに寝たのでどうこうしよう体力など残っていなかったはずだ。しかし、念のために疑いをかける。

耕平「りょうが俺の携帯見てない?」

りょうが「だから見てないって!」

辺りを探しても全く見当たらない。りょうがに電話をかけてもらい、探す。マナーモードにしていたか、そんなことは覚えていないが、近くで鳴ればわかるはずだ。

りょうが「鳴らしてるぞ」

ない。蝉の鳴き声しか聞こえない。さすがに少し焦る。
と言うのも、当時付き合っていた彼女は俺にとってはそれなり怖い人だった。少しでも連絡を怠れば、誰とどこで何してたの!?と、すぐに浮気を疑う。その割には、今日は◯◯君と遊んで来るね。と自分にはルーズだ。気をつけて、と笑顔で見送ると、なんで止めないの!?嫌じゃないの!?と、今度は俺が止めないことに対し怒る。全く女という生き物はわからない。なぜこんなやつと付き合っているのだろうか。それはまぁ、顔は可愛かったからだ。
部屋を探し、1階に降りてリビングを探し、トイレを探し、ありとあらゆる場所を探すが見当たらない。部屋へ戻るとりょうがが誰かと話をしている。

りょうが「まじ?やばくね?」

おいおい、俺の携帯に電話してたんじゃねーのかよ。

りょうが「あ、友一が出たよ。あいつの家にあるって」

どうやら友一の家に忘れて来たようだ。携帯が生きていることに、とりあえず一安心。足がないため、りょうがに送迎を頼む。

りょうが「おう、任せろ」

携帯を取りに行くだけなのに快く了承を得てくれた。そして、友一の家に向かう。今日はまだ彼女にメールを送ってないため、今起きたとかおはようから始めればなんとかなる。やはり、持つべきものは友だ。
友一の家へ着き、チャイムを鳴らす。

友一「おはよう!」

見た目は完全に寝起きだが、元気良く挨拶をする。

耕平「すまないな」

友一「いいってことよ!」

友一から携帯を受け取る。画面を確認すると、着信が1件入っている。当時の俺の携帯は誰からの着信なのかボタンを押して確認しないとわからなかったが、察しは付いていたので確認しないで友一とりょうがのくだらない会話に耳を傾ける。
クラスのあの子がどうだとか、電球買いに行ったらレジが泰一のかーちゃんだったとかどうでもいい話をしている。どうでもいい会話は高校生にとっては当たり前で、もしかしたらそれはどうでもいいわけではなく、大切なのかも知れない。

耕平「なんにせよ、携帯あってよかった」

そこら辺に落としてたらほんとに困っていた。ちなみに余談だが俺はiPhone4と5は連続で落として画面を粉砕している。特に4に関しては車に轢かれ、無残な姿で発見された。物を大切にできない奴にろくな奴はいない。

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りょうが「そうだな。お前が携帯なくしたら俺らも困る。さて、帰るか」

 

友一「気をつけてね!」

友一に見送られ、りょうががバイクを出す。途中、コンビニに寄り、コーヒーを奢る。飲みながらぼちぼち連絡を返さらないと殺されると思い、着信履歴を確認する。しかしそこに彼女の名前はなかった。そして留守電が入っていた。俺はそれを確認すべく、携帯を耳に当て、留守電を聞く。

友一「もしもし?耕平大変だよ!携帯忘れてるよ!」

大変なのはお前の頭だ。