僕らの現実非日常?

誰かこのロマンティックを止めてくれ

夢を見ることは、良いことだ

俺はあれ以来、ほとんど絵を描いていない。そんな中池田は黙々と絵を描いている。何かに取り憑かれたかのように、絵を描いている。そして自然と画力も上がっている。


りょうが「日に日に上手くなってきているな」


板前と言うハードな仕事をこなしながら、池田は描き続ける。時には朝に絵の写真を送ってくる。そして時には夜中に絵の写真を送ってくる。


板前と言うハードな仕事をこなしながら、彼は言う。


池田「料理のできる漫画家になってやるぜ!」


りょうが「逆な?」


浴槽に箱根の湯の元を入れ、iPhoneで音楽を聴きながらのんびり浸かっていると、なにやら面白そうな会話をしている。いつも通りではあるが、いつもと違ってりょうがが池田にツッコミを入れている。


泰一「夢を見ることは、良いことだ」


そしてアソコはでかいが使う機会がない男もいる。まだ新品未使用。高値に期待ができる男だ。購入希望者はお早めに。

 

 

りょうが「漫画家って題材なによ」

 

池田「大ブレイクした漫画を参考に考えているんだが・・・」

 

俺はあまり漫画を読まないので詳しくは分からないが、ワンピースやNARUTOを参考にすると言った感じだろうか。話の続きを待つ。

 

池田「忍者が海賊王を目指す話にしようと思ってる」

 

おいおいそのまんまじゃねーかよ・・・。

 

りょうが「大ブレイクした作品参考にしてねーじゃん!」

 

おいおいおいお前この25年間何して生きてきたんだ!?

 

朝ごはんと一緒に観るのがワンピースで晩ごはんと一緒に観るのがNARUTOって日本の常識だろ!

 

池田「じゃありょうがはなんか良い案ある?」

 

りょうが「んー、海賊が忍者を目指しつつ、暇があればATフィールドを破壊するって話は?」

 

エヴァ入れつつもしっかりとワンピースとNARUTO入れてるじゃねーかよ。それに暇があればって何だよ。暁(アカツキ)攻めてくるらしいけど、まだ時間あるからATフィールド破壊してくるわ!みたいな?その描写は、必要なんですか?

未来の漫画家としてガツンと言ってやれ。

 

池田「ATフィールドはまだ俺じゃ描けない」

 

そこかい。

 

池田「泰一はなんか案ある?」

 

泰一「ハーレム系がいいと思う」

 

それただの願望。

 

池田「じゃあ主人公泰一にしてモテモテのラブコメ的な感じにしちゃう?」

 

泰一「良いと思う。ついでに俺は最強って設定にしてくれ」

 

池田「おっけー!泰一は最強の魔法使い。つまり童貞ってことね!」

 

泰一「なぜ魔法使いが入る」

 

池田「じゃあ最強の童貞?」

 

泰一「・・・そうだな」

 

良いのか。それで良いのか。まぁ童貞のほうが初々しい感じが出て、それはそれで良いのかもしれないが、それで良いのか。

 

池田「漫画家って大変なんだな。絵を描くだけじゃだめなんだもんな」

 

飽きたのか通常時の池田に戻る。社畜の気分転換だろうか。

窓を開け、外の冷たい空気を入れる。漫画家だけに限らず、何かを極めている人はそれだけですごいと思う。別に大勢に認められなくても、”好きだから”ただそれだけで続ける理由になる。そう言う人ってほんとにすごいと思うよ。具体的に何がって言われると困るけど、俺なんて自分自身と向き合うことすらまともに出来ないからね。

 

 

りょうが「まぁ夢を見ることは良いことだよ!頑張れ未来の漫画家!」

 

池田「アホか冗談に決まってんだろ」

 

りょうが「何だよ恥ずかしがりやがって~。ちなみに友一はなんか夢あるの?」

 

既読の数で読んでいることを判断しただろう。黙っていた友一に話を振る。ここで友一に話を振るということは、それはもうとんでもないボケをかましてくれと言っているようなものだ。ボケに思考の時間を費やすと思いきや、すぐに返信が来た。

 

友一「昨日見た夢でいい?」

 

 耕平「その夢じゅねーよ!」

 

 

耕平「じゃ」

 

 

 

 

耕平「ごめん」