僕らの現実非日常?

誰かこのロマンティックを止めてくれ

俺は、涙を流してしまうかもしれないと思った。俺は

夕方、布団を被り、鼻にティッシュを突っ込みおかゆを食べる俺が所属する、破天荒なLINEのグループにりょうがから丁寧な文でLINEが来る。もうすでに分かっていたことを言われる。その内容は、結婚式が決まったということ。日にちの知らせである。

 

りょうが「みんなにはぜひ参加してほしい!」

 

 

もしかしたら、俺の1番身近な人の結婚式なのかもしれない。りょうがは”親友”だ。そしてりょうがと、未来のお嫁さんを繋げたのも俺だ。繋げたというと大げさすぎる。きっかけを作ったくらいのニュアンスのがしっくりくる。そして1度別れそうになったこともある。その理由も、

 

 

俺だ。

 

いや、別れる理由に少し俺が入ってたと言ったくらいのニュアンスのがしっくりくる。

 

直接2人がどこで、どんな思い出を作ってきたかはもちろんわからない。それでも、高校3年生の冬から、今年でもう8年目くらいだろうか。それまで1度もりょうがは彼女を離さなかった。男として立派だと俺は思っている。特に愚痴をこぼすわけでもなく、気取るわけでもなく、堅実にお付き合いをしていたのだ。

 

わかってはいた。結婚するという話も聞いていた。だが、いざ具体的な日にちが決まると、何かこみあげてくるものがある。まだまだ先の話だ。春そして夏を超えた頃の話。そんな先の話ではあるが、何となく景色が頭の中に浮かぶ。祝福を受けるりょうがを見て、涙する俺と友一。泣くなよ、と肩を叩きながらも涙する池田と翔平。新婦の友達を見て、彼女を作ろうとする泰一。

 

―なぜだろう。こうもはっきりと景色が浮かぶ。

 

俺はただ一言、りょうがに返信をする。

 

耕平「わかった」

 

俺にとってりょうがは”親友”である。もちろん、みんなにとっても同じだ。みんなりょうがを”親友”だと思っているし、りょうがもみんなを”親友”だと思っているはずだ。そんな”親友”の晴れ舞台。紳士的に丁寧な文で送ってきた。ならば紳士的に答えるべきだ。

 

池田「友達何人呼ぶ予定なの?」

 

りょうが「お前らと、大学のやつらで15人ほどかな!」

 

池田「サッカーできるやん」

 

 

 

池田「サッカーできるやん」

 

いやいやいや。やらないよ?結婚式の日程の話だよ?新郎チームVS新婦チーム的な?絶対勝てるでしょ。

 

友一「バカだね!6人足りないよ!」

 

 

友一「バカだね!6人足りないよ!」

 

7人な!せめて7人足りないって言ってくれ。バカだね!って自分を陥れるような文から入らないで。

 

翔平「暇だったらお邪魔します!」

 

 

翔平「暇だったらお邪魔します!」

 

 

暇じゃなくても来いよ!!!

 

 

泰一「了解。念のため、車で行こうか?」

 

りょうが「いや、気使わないでいいよ!」

 

泰一「そうか。でもかっこいいところ見せておきたい」

 

 

泰一「かっこいいところ見せておきたい」

 

 

誰にかっこいいところ見せるんだよ。だいたいお前主役じゃねーよ。なんなら脇役の脇役くらいだよ。ハンバーグ定食だとしたらサラダのブロッコリーくらいの立ち位置だよお前は。俺は好きだけどブロッコリー・・・。

 

耕平「おいお前ら!りょうがの初の晴れ舞台だぞ!」

 

池田「そうだそうだ!もっと言ってやれ!」

 

りょうが「いや待てよ!初ってなんだよ!」

 

耕平「え?初じゃないの?」

 

りょうが「成人式出てるわ!!」

 

 

 

りょうが「成人式出てるわ!!」

 

そうじゃねーよ。確かに個人個人、自分自身にとっての晴れ舞台ではあるがそうじゃねーよ。まず刃を向ける先俺じゃねーだろどう考えても。

 

耕平「・・・おう」

 

まったく、相も変わらずだ。だが俺はこんなやり取りをしても、きっと当日みんな感動すると思っている。嬉しいとき、辛いとき、色々な感情を共有してきた。いや、これからも共有していくんだ。そんな”親友”の祝い事だ。俺たち5人で全力で祝ってやるさ!

 

耕平「とにかく!その日は空けとけよ!わかったか!」

 

一同「はい!」

 

りょうが「はい!」

 

 

 

 

りょうが「はい!」