僕らの現実非日常?

誰かこのロマンティックを止めてくれ

本当に面白いやつ

まず、これはあくまでも俺の経験上の話である。ふざけたブログを書いているが、俺は多分、真面目にふざけるタイプの人間。多分って言うのは周りからどう思われているかはわからない。頭おかしいって言われることもあるし、真面目だねって言われることもある。ブログも真面目に、だけどふざけて書いている。あくまでもあとで俺が読んで、こんなことあったなって笑えるように。

そう、面白いことが好きなんだ純粋に。遊ぶにしても、仕事をするにしても、何かしら面白いって思えることを探しながらやっている。人生は退屈しない。そう思えるのも、そんな生き方をしているからなのかな。

 

それで、そんな”面白いことが好き”な俺なんだけど、本当に面白い人間について言いたいことがある。友一やりょうがみたいに、頭の中の次元が違うやつ、池田や翔平のように頭を使って面白さを表現するやつ、泰一のようにネジが外れてるやつ、面白いって言っても色んな種類があると思う。そんな中で、俺が1番面白いと思う人間。はじめにも言ったけど俺の経験上。俺の独断と偏見。もしかしたら俺だけが思っていること何かもしれない。

 

これは、俺が大学生の頃、コンビニの夜勤をしていた時の話。店長から、今日から新人が入るからよろしくと言われる。もう仕事にもだいぶ慣れてきて、古株になった俺にはお安い御用だった。その日は俺と翔平のペアだった。当時はギリギリの人数で夜勤を回していて、学校からそのまま夜勤、そしてそのまま学校、帰ってシャワーを浴びて夜勤からの学校と言う、過酷なスケジュールをこなしていた。だから純粋に夜勤の新戦力はとてもありがたかった。

 

事務所で仕事の話をしていると、新人が来た。おっさんである。

 

おっさん「こんにちは。はじめまして」

 

耕平「よろしくお願いします」

 

見た目は角刈りメガネ。気難しそうな人というのが第一印象だ。

 

耕平「えーっと、じゃあ仕事始める前に、まずこのビデオを見てください」

 

おっさん「わかりました」

 

最初はみんな2時間ほどのビデオを見る。俺も見たが、正直見なくてもいいような内容のものだった。事務所を出て、仕事を始める。

 

翔平「店長が言ってたんだけど、あの人東大出てるらしいよ!」

 

耕平「まじ!?なんでこんなところ来たの!?」

 

翔平「奥さんの稼ぎがいいから、主夫やってるんだって」

 

耕平「へぇー。お小遣い稼ぎ的な感じなのかな」

 

翔平「話し方とか内容がすごい堅そうな人だって店長が言ってた。仲良くなれると良いけどな~」

 

シフトに入る回数も、扶養内に留めるか、外れるならたくさん入りたいと、事前に計算してきたようで2パターンの希望を用意したようだ。もちろん後者にしてもらう。当時の俺は、その辺よくわかっていなかったから、すごくしっかりした人という印象だった。

 

それを聞いて、俺は不安に思った。

 

―やばい。ビデオ絶対ツッコまれる。

 

ビデオの具体的な内容は、売り物の作られ方。工場で作り、それをトラックで各店舗に運び、このようにして私達の売り場に届きます。といった内容であった。もちろん、レジの操作の仕方、接客の基本等、そういった内容も収録されている。ただ、それすらも俺はやりながら覚えるべきなんじゃないか、そう思った。俺ですら、そう思った。

夜勤の新戦力はありがたい。中々集まらないし、すぐに辞めてしまう人も多い。俺の本業は勉強だ。そうは言っても、困っているオーナーや店長を放っておくことはできない。仮につまらないことをツッコまれ、店長に文句を言うようなら1番被害にあうのは俺たち学生だ。

 

耕平「どうしよう。いきなりツッコまれたら。絶対正論ぶつけてくるよ」

 

翔平「耕平はいつもツッコむ側だもんね・・・」

 

耕平「心配してるとこそこじゃねえよ」

 

さすがに来ていきなり、文句を言うことはないだろう。真面目な人ならば、先輩後輩等もきっちりしているはずだ。しかし、万が一のことを考える。東大がどのレベルなのか正直想像すらできない。でも、人の上に立つような人の学歴なのではないか?そんな人がしょーもないビデオを見せられ、黙っているのだろうか。

 

耕平「少し、様子見てくるか」

 

翔平「それがいいね」

 

俺は事務所をノックし、中へ入る。

 

耕平「失礼します」

 

中へ入ると、ビデオを見ながら真面目にメモを取っているようだ。

 

耕平「(良かった)」

 

そうだよな、さすがに来ていきなり俺が心配しているようなことにはならないよな。自分で結論を出し、話しかける。

 

耕平「ビデオ観ているところすんません、コーヒー飲めますか?」

 

おっさん「あ、はい。飲めます」

 

耕平「わかりました」

 

鑑賞中に話しかけても問題はない。いやいや、普通そうか。自分の分とおっさんのコーヒーを買い、再び事務所へ入る。

 

耕平「良かったら飲んでください」

 

おっさん「あっ、すいません。ありがとうございます」

 

案外普通だ。むしろ俺が変に心配しすぎだったのかもしれない。でもわかってほしい。大切にしなければならない戦力なのだ。心配して気を遣って、大切に扱わなければならない戦力なのだ。自分の体、学業に影響が出てしまわぬように。

 

少し離れ、コーヒーを飲みながらおっさんの様子を見る。相変わらず真面目にメモを取っているようだ。ずらーっと書かれた文字の中に、絵のようなものが描いてある。

 

耕平「(あれは一体何だ・・・?)」

 

そう疑問に思ったと同時に、ビデオから音声が流れてくる。

 

チャーハンの作り方の説明は以上です。

 

耕平「いやお前炒飯の作り方メモしてどうすんねん!!」

 

俺は思った。真面目なやつほど面白いやつはいない。